日本蜜蜂の待受け箱(捕獲箱)の設置
日本蜜蜂の養蜂を始めるためにはまず蜂群を入手する必要があります。入手する方法は二つ。一つは既に養蜂している方から譲っていただく。もう一つは、自然巣からの分蜂群を捕獲する方法です。
ここでは自然巣からの分蜂群を捕獲する方法について紹介します。
待受け箱の準備
待受け箱を準備します。日本蜜蜂が営巣場所を決定する場合、その場所が巣作りにとって十分な空間があるかどうかは最も重要な要素と言われます。待受け箱の大きさは、継箱2段(空間容積 17.9ℓ)又は継箱3段(空間26.8ℓ)構成とします。私の場合は扱い易すさを優先し、主に2段構成で使用しています。
部材は一度使用したものを流用します。蜜蝋と蜂蜜でしっかり匂い付けされているので捕獲効率が高いように感じます。使用済みの巣箱が無い場合は、天板と底板には蜜蝋を塗布します。
待受け箱の設置場所
日本蜜蜂を飼育したいと思う人は、まずは自分の家の庭先でと思っておられる方も多いとおもいます。しかし、そこが里山であれば、庭先に待ち箱を置いておけば日本蜜蜂が入居する可能性が高いでしょう。
しかし、そうでない場合は、近くに日本蜜蜂が生息している可能性が高い場所に待受け箱を設置すべきです。 たとえば、
- 里山、自然林の山麓
- 大規模住宅団地開発で作られた緑地公園で自然林を形成している地区の近く
- 近くで日本蜜蜂を飼育している人がいる
- お墓や神社境内が近くにある 等々
前年の秋、まだ蜂の動きが活発な時期に、日本蜜蜂の生息していそうな場所、待受け箱を仕掛ける候補地を物色しておくことも大切です。
以上の条件を満たした上で、
- 見晴らしが良い
- 風通しが良い
- 昼の日当たりが良い 場所 に 待受け箱を設置します。
待受け箱の設置場所と飼育場所が同じ場合は 「日本蜜蜂 重箱式巣箱の設置場所の選定条件について」も考慮してください。
キンリョウヘン の 力を借りる


日本蜜蜂分蜂群の捕獲にはキンリョウヘンの開花株が有効です。キンリョウヘンを付けた待受け箱とキンリョウヘンの無い待受け箱を並べて置いた場合は必ずキンリョウヘン付きの待受け箱に入居します。
待受け箱を設置する
この地は福岡県の南東部、玉露の生産が盛んな地です。
西方200m程先に、分蜂蜂球板による捕獲を諦めた自分の蜂場があります。なりいきまかせの蜂場ですが、我群の分蜂群がここに設置する待受け箱に入居してくれたら儲けものと思っています。
尚、ここ、待受け箱の設置場所は平成24年7月九州北部豪雨の際、南側斜面からの鉄砲水により当時あった栗の大木とともに営巣中の巣箱が流されたことがあります。それ以来、待受け箱の設置のみにとどめています。

キンリョウヘン付きで待受け箱を設置しました。待受け箱を杉丸太の丸洞の上に載せています。うまく入居したら上の部分だけを移動しようという作戦です。
以上