日本蜜蜂とともに

日本蜜蜂の生態と飼育、養蜂器具等について

越冬明け直後の管理と群勢比較

 2月に入り厳しい寒さが続いていたが、2月25日以降温かい日が続くとの天気予報を受け、昨年11月末に行った藁みのの取り外しと、狭めていた巣門口をもとに戻す作業を2月24日から2月26日にかけて行った。
 越冬群全22群のうち、消滅した群2群、瀕死の状態にある群が1群、群勢回復は出来るが分蜂にいたる事はないだろうと思われる群が1群、越冬明けとしては平均的な群勢を維持した群が7群、その他11群は強い群勢を維持して越冬した。強い群勢を維持した群のうち5群は直ちに継箱をする程のものであった。

越冬対策

越冬対策は簡単軽微な方法をとっています。藁で編んだ「みの(蓑)」を巣箱に巻き、巣門口を狭めています。

越冬明け後の巣箱下部の状況(一般的な例)

一般的に巣箱の下部には、落下した巣屑と巣虫の死骸が混ざり合ったものが1Cmほどの層を成している

長さ3~4Cmの巣虫の死骸の塊。塊の中には時々、生きている小さな巣虫が見受けられる。

前年秋までに、働蜂の攻撃で落下させられた巣虫は泥と巣屑の中でしばらくは成長するが、地温の低下とともに、しだいに塊を形成し、後、死亡するものと思われる。塊の中に潜り込んだ小さい巣虫は地温の低下から身を守ることが出来るのであろう。幾らかの数、生きて春を迎える。
弱群であれば巣虫が一気に活動を開始し、巣房の中を荒らしまわることとなる。
 越冬明け後の大事な仕事は、巣箱下の土(巣虫混じり?)を2Cm程入れ替える事である。

群勢が弱い群や消滅した群では巣箱の下部に多数の蜂の死骸があるが、健全な群ではあまり見られない。たぶん健全群では死骸を巣箱外へ運び出したものと思われる。

時には珍しいものが地中から顔を出す。土筆が3本。
モグラの仕業と思しき穴があいていることもある。

越冬前後の群勢比較

蜂場J 21F6群

2021年11月19日
2022年2月24日



この群は即刻継箱をした。

蜂場J 21K4群

2021年11月19日
2022年2月24日

蜂場J 20J1群

2021年11月19日
2022年2月24日

残っている働蜂は数百匹程度、たぶん群勢回復は無いと思われる。
越冬前の群勢はしっかりしていたが無残な状態になった。この群の女王蜂は2019年4月の産。越冬中に死んだ可能性もある。

蜂場F 20K2群

2021年11月19日
2022年2月24日

蜂場F 21H2群

巣房の見掛けによらず、巣門口での働蜂の動きは活発。どのくらい働蜂がのこっているか確認できていない。。

蜂場F 21H1群

2021年11月19日
2022年2月24日

越冬明けの群勢としては中の上。

蜂場F 21J2群

2021年11月19日
2022年2月24日

蜂場F 21H4群

2021年11月19日
2022年2月24日

蜂場K 19J3群

2021年11月19日

2022年2月25日

蜂場K 17K2群

2021年11月19日
2022年2月25日

蜂場K 19J1群

2021年11月19日
2022年2月25日

蜂場K 21K1群

2021年11月19日
2022年2月25日

越冬前より怪しげな群勢であったが完全に消滅、巣房等も含め巣箱内部はきれいな状態であった。
この群は3段群、巣箱を含め21.5㎏の重量であった。巣房を含めた蜂蜜の量は14㎏と推定される。大量の蜂蜜を残しての群消滅であった。

蜂場KU 21K2群

2021年11月17日
2022年2月25日

越冬前より継箱すべきか迷った群であったが、ぎりぎりで間に合ったようだ。
即刻、継箱した。越冬前はなるべく継箱しないようにしているが、程度もんだ。

蜂場KU 21H8群

2021年11月17日
2022年2月25日

この群も即刻、継箱した。

蜂場KU 21J1群

2021年11月17日
2022年2月25日

越冬前は健全な状態であった群が無残な状態にあるが、巣門口の出入りは活発である。蜂群の残量不明。この群の女王蜂の誕生は、蜂場J-20J1群と同じ2019年4月である。

蜂場HK 21F3群

2021年11月18日
2022年2月26日

蜂場HK 21F5群

2021年11月18日
2022年2月26日

蜂場HK 21K5群

2021年11月18日
2022年2月26日

即刻、継箱。

蜂場H 20J2群

2021年11月18日
2022年2月26日

この群の女王蜂の誕生も2019年4月。要注意観察。

蜂場H 21F1群

2021年11月18日
2022年2月26日

蜂場H 21F2群

2021年11月18日
2022年2月26日

蜂場H 20K6群

2021年11月18日
2022年2月26日

この群は2021年9月頃か群勢が衰え始め、群勢回復する事なく消滅した。ちなみに女王蜂の誕生は2020年3月であった。また貯蜜は全くなかった。

以上

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